Hardy製品に関しては、近代モデルを購入することが多かったのですが、
一昨年より本格的にSkagit Castを練習するようになり、欲しいと思っていたリールになります。
実は、現行品(Hardy Wide Spool Perfect Taupo 3 7/8)の1つ前のTaupo復刻版を
14'程のロッドを使う場合は、問題無い大きさでしたが、メインで使う12'5" もしくは、
今回、オークションで程度の良いものが出ておりましたので、入手しました。
Hardy Perfect 3 7/8は、近年Skagit Materが使っていたことから、人気が高く、
最近は、このモデルの状態の良いものを入手するのも難しくなっているようです。
さらに程度の良いものとなれば…
Hardy Perfectの歴史についてはあまり詳しくありませんので、より詳細情報は、
多数のビンテージPerfectをお持ちのYassy先生にお聞きしようかと思ってますが、
取り急ぎ自分で調べられる範囲でリールの特徴と大よその年代の特定を試みてみようと思います。
Web上を見ても、なかなかHardy Perfectの年代の特徴を体系的に記載されている
1.リールの材質の歴史
アロイ・パーフェクト
1894年~1905年
アルミニウム合金を使って軽量化されたパーフェクトになります。
ブラス・フェース・パーフェクト
1895年~1908年
アルミニウムがまだ信頼を得ていなかったことから、一部をブラス製に
したパーフェクトが発売されることとなったようです。
コントラクト・パーフェクト
モデルです。スプール幅が狭く、リール直径が大きいモデルで、
上記ブラス・フェース・パーフェクトと並行で販売されていたようで、
当時は、アルミがまだ信頼されておらず、一年で市場から姿を消します。
ただ、1902年に再度改良版の総アルミのパーフェクトが登場しているようです。
その後、1917年には、オリジナルモデルがワイドモデルと呼ばれるようになり、
ワイドモデルとコントラクトモデルが1967年まで製造されることとなります。
1967年まで生産された2つのパーフェクトモデルが一旦製造終了となるのですが、
1978年にコントラクトモデルのみが再生産されます。このモデルは、
1978年~1995年まで生産され続けることとなります。
1967年以前のモデルとの区別方法は、ハンドルプレートの中央部分に膨らみがあることとの
ことです。また、この時期のモデルは、3種類で3 1/8、3 3/8、3 5/8となります。
後は、皆さんご存知のように、2008年に最新の素材を使ってPerfectが復活することと
なります。
さて、上記のことから、私が今回入手した3 7/8 Perfectは、少なくても1967年よりも
前のモデルであることがわかると思います。
2.チェック機構の歴史
Hardy Perfectの特徴を表す一つがチェック機構です。
チェック機構とは、リールに負荷をかけ、魚とのやり取りを容易にする機構のことですが、
詳細は、写真含めWeb雑誌「ふらい人」の2011年5月号、6月号を見て頂ければと思います。
■1905年チェック(1905年~1911年)C形バネの形状変更
■1912年チェック(1912年~1916年)C形バネから新しいバネへの変更
※これによりチェックトラブルが激減
世界大戦があり、コスト削減、簡略化によりチェックが変更
途中名前の変更等もあり、混乱期のように思えます。
■マーク3チェック(1917年~1918年)
■マーク1チェック(1919年~1920年)
■マーク2チェック(1921年)
■デュプリケーテッドマーク2チェック(1922~1967年)
■現行チェック(Perfectとしては、1978年~1995年)
今でもPerfect以外のリールで採用されているチェックでデュプリケーテッドマーク2チェックを
左右対称に配置したものとなります。
ちなみに2008年から復活したバーストックパーフェクトでは、デュプリケーテッドマーク2チェックが
採用されてます。
3.塗装
黒鉛塗装に関しては、確固たる年代選定の根拠となる題材は見つからなかったのですが、
大よそ1910年以降~1940年頃までが黒鉛塗装と言われてます。
4.フット部分の材質及び形状
フットの長さ、フットの形状、フットの材質によって年代を見分ける方法も
あるようですが、確固たる情報がありません。
いわゆるロングフットと言われているものは、1940年よりも前のものが該当するようです。
5.ラインガード
ノーラインガードもしくは、メノウ、金属ラインガード等多々ありますが、
過去の年代を特定可能な材料なのか不明です。
6.ロゴ
ラウンドロゴ、ストレートロゴ
これも過去の年代を特定可能な材料か良くわかりません。
さて、今回入手したHardy Perfect 3 7/8を見ると
1.リールの材質的観点から、少なくても1967年よりも以前のものであることがわかります。
2.チェック機能としては、デュプリケーテッドマーク2チェックですので、1922~1967年のものとなります。
3.塗装に関しては、黒鉛塗装では無いですので、1950年台~67年になるかと思います。
4.フット部分は、ブラス•リブド•フットになります。年代を特定できるかに
5.ラインガードはありません。
非常に有名な1960年代後半のニュージーランド輸出モデルにはTaupoという刻印がありますがこのモデルには刻印がありません。
6.ロゴは、ストレードロゴです。
従ってこのリールは、50年代~67年までのモデルかと推測出来ます。
やはり最大の違いは、スプール幅ですね。
今年、多くの本流で使うことになるであろうロッドとリールの組み合わせ♪
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