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カナダスチールヘッド釣行(準備編VOL2)

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カナダスチールヘッド釣行(準備編VOL2)
VOL2は、スチールヘッドの食性/視認性編です。
■スチールヘッドは海で何を食べているの?
スチールヘッドは、海では、イカアイナメ属(グリーンリング)、オキアミを食べているようです。
比較的泳ぎが遅い魚、甲殻類等が捕食対象になっているようですね。
ここでの発見は、アイナメ属です。
文献では、グリーンリングと掲載されてましたが、調べるとガサゴ科、アイナメ属のようです。
写真で確認すると、雄、雌で体色が異なり、赤褐色、オレンジ、黄色の斑点模様が特徴のようです。
イメージ 3

スチールヘッドの釣りでオレンジ色のストリーマーが効果的なのはこいつを食べているから?
後述しますが、海では色覚が退化します(特定の色は見えているようですが)ので、
何とも言えませんが、オレンジ色自体は、光の波長として視認性が非常に高い色ですので、
この辺りに反応しているのかもしれませんね。
■海から遡上したスチールヘッドは何を食べているの?
海から遡上する鮭に関しては、川に入ると何も食べなくなるということが知られて
います。海から遡上する鮭は、遡上するための力を海で蓄え一気に遡上し
絶命します。
一方、産卵後に海に戻るスチールヘッドは、川で食性が変化するようです。
特にその傾向は長距離を移動するサマーランのスチールヘッドで強いようで、
初夏のスチールヘッドがドライフライでも釣ることが出来るようになる
とのことです。
産卵後ニジマスとして川の育った後、海に遡上しニジマスとなりますので、
小魚や虫等を食べている食性が海を回遊し、遡上しても小魚、虫を食べる記憶が
残っているのでしょうね。
イメージ 2

サマーランの疑似餌は、虫や小魚をイミテーションしたものの方が良く釣れる
のは、食性が変化しているためと思われます。
それでは、ウインターランのスチールヘッドはどうなのでしょうか?
遡上前に海で多くの甲殻類を食べており、サマーランのスチールヘッドより
食性は弱いようです。
イメージ 1

ウインターランのスチールヘッドがイントルーダーやダーティーホーのような
大きなフライで釣れるのは、海で食べていた甲殻類の記憶が鮮明に残っており、
反射的に食うのだと思います。
■遡上魚の視認性は?
ここに関しては、以前下記ブログに記載しております。
遡上魚は、色覚が存在せず、完全に白黒の世界になると思ってましたが、
これにも諸説あり、特定の色は見えているという研究結果も
あるようです。
一方、淡水魚は人間と同じような色覚があります。
また遡上魚は、海水から淡水に回遊するとポロフィロプシンと言う目の中の
物質の感度が上がり、短い波長の光しか見えなかったものが、
長い波長の光も見えるようになってくるようです。
ウインターランのスチールヘッドを考えた場合、オレンジ色と紫色に
高い反応を示すと思われます。
もちろん、視認性が高いフライが良く釣れるというわけではありませんが、
エドワード氏によれば、川に若干濁りがある時、グリーンウォーターの時に
オレンジの果肉のような鮮やかなオレンジ色のフライが良く釣れると
FF誌に掲載されてました。
イメージ 4

イメージ 5

次回は、釣行にあたっての各種申請編です(^◇^;)
【参考文献】
Zymoetz river Steelhead:Summary of Current Data and Status Reveiw,1997
Adam F.J Lewis / Sam Buchanan
Zymoetz riverは、Skeena riverの支流になります。Terrace近郊でSkeena riverと
合流しますので、サマーラン、ウインターランどちらも遡上する川です。
A review of the characteristics, habitat requirements, and ecology of the Anadromous Steelhead Trout
(Oncorhynchus mykiss) in the Skeena Basin
Aaron Fulton
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