カナダスチールヘッド釣行(総括5.テクニック編)
今回は、5日間、スキーナ本流で釣りをしました。
スチールヘッドの釣りは、大変奥が深いので、スチールヘッドの釣りはこうだ!!何てことは口が裂けても言えませんが、今回の釣りを経験し、わかったことをまとめたいと思います。
あくまでも3月中旬スキーナ本流限定の狙い方です。
気温は、最低気温0度~最高気温10度くらいでしょうか?
■どんな場所、どんな状況下で釣れるのか?
1.スチールヘッドが釣れるのは、駆け上がりから岸際が多い。
思った以上に浅い場所でスチールヘッドが釣れたのが一番の驚きでした。
800km先の支流を目指すには、流芯の重い流れよりも比較的浅いカーブの内側を泳いで遡上するようです。
下記の写真は、私が初日に釣った場所ですが、非常に浅いところで釣ったことがわかると思います。
2.ピーカンの日は、スチールヘッドは遡上せずその場に居続ける(2~3日程)場合もある。
3.曇りや雨の日にスチールヘッドは上流に向けて遡上する。
4.スチールヘッドを追うのではなく、スチールヘッドが通る場所を狙い撃ちする。
5.遡上するスチールヘッドが休む場所がある。
この場所を見つけると常に遡上してくる魚がその場に一旦留まるため、スチールヘッドを狙い易い。
一般的なニジマスがいる場所よりも浅く流れが緩いところを好む傾向がある。
7.スイングの際は、フライの横を見せるより、流れに並行に泳がせた方が良い。
※異論あり
8.濃いピンク系のフライが良く釣れる。
※異論あり。下山さんは、黒のブルーのイントルーダーで釣ってました。
■どんな感じでキャスト、スイングさせるのか?
3月中旬で気温が低く魚の活性が上がっていないためかスチールヘッドは、駆け上がりから岸側にいましたので、キャストは、30~45度に行い、その後、0度までゆっくりと水流と平行に流すことを心がけた方が釣果が高いようです。
ただ、これが凄く難しいんですよね。45度~60度の角度を捨てるということなので…
今回は、たまたま、浅瀬での釣果が高かったですので、このようなキャストが一番良かったという結論なのですが、数名で行っている場合は、釣った方の状況を観察して下さい。一人で行くのであれば、魚からの反応があった場所、ガイドさんの指示に従うのが良いと思います。
■フライへのチェイスがあった時の対応方法
これは、非常に難しいです。スチールヘッドの釣りでも水温が高くなり、魚の活性が上がると、スチールヘッドは、フライをひったくるような動きをします。
リールの逆転音と共に一気に魚が走ります。
3月中旬の水温が低く、魚の活性が上がっていない場面ではフライに対し、ジャレルような仕草をします。
他の方達の話では、このようなチェイスってドリーバーデンが掛かった際の動きと同じようです。
この時、魚がフライを咥えたのか、加えていないのかがわかりません。
今回、3匹のスチールヘッドを釣ったWさんがトッドさんにそういった場合どうするれば良いかお聞きしたところ、トッドさんからこんなアドバイスを貰ったようです。
「ゆっくりとリールを回しなさい。魚が掛かっていれば、魚が反転し、下流に走るはずです。魚が掛かっていなければ、再度同じ位置でスイープさせるとジャレタ魚が再度掛かることがあります」
これには納得でした。私自身も、1匹目を釣った際にそのように釣ったからです。
フッキングする前に全く同じ場所でフライにジャレル、モゾモゾという感覚が2回ほどありました。
3回目にどうするか悩んだのですが、事前にフライにカツンという当たりがある場合は、2度とチェイスしないが、モゾモゾという感覚であれば、その後もスチールヘッドは、チェースすると聞いてましたので、ゆっくりとリールを回すと、魚が反転しフッキングしたからです。
実は、仲野さんにこのモゾモゾとした時の対応に関してお聞きした際には、仲野さんは、リールを回さずに、そのまま待つか、一旦フライを送り込むような動作をしてからラインを回収すると言われてました。
実は、この2つの考え方って相反します。
フライを送り込むような動作をする場合、もしフライを魚が咥えていたら、糸を緩ませてしまう可能性があります。
後から、この2人の相反する考え方は、どちらも正解なんだと理解しました。
リールを回し、ラインを回収し、掛かっているかを確認するか?フライを送り込むような動作をしてからラインを回収するかは状況によって選択すべきだと思います。
今回のような水深が浅い場所の場合、スチールヘッドは、フライを咥えた後、一気に反転をせず、その場に留まるのだと思います。
その場合は、リールを巻いた方が良いのだと思います。
一方、駆け上がりや、底石に近くの流れが緩いところに潜んでいるスチールヘッドは、フライにジャレた後、その場に居続けます。リールを回すとフライが魚から離れてしまうため、一旦スチールヘッドの鼻先に送るような動きをしてからラインを回収した方が魚がかかる確率が上がります。
使い分けをすべきだと思います。
■フッキング後の立ち位置
フッキング後は、原則魚は、自分が立っている場所と岸際の方向に寄せて行きます。
川の状況にもよりけりですが、膝下くらいまで川に入り、魚を寄せて行くのが基本です。
ただし、状況によっては、岸際に移動することもあります。
これは、魚に走られた場合です。水深が深い場所にいるよりも、浅い場所に行った方が移動し易いからです。時には、岸に上がり、移動します。
ただし、魚が近づいて来たら、再度水の中に入ります。
下記写真は、Wさんがスチールヘッドを釣っている写真ですが、最初は岸に上がるように指示され、魚が近くに寄ってからは、水の中に入るように指示してます。
■どうやって魚を取り込むのか?
魚が掛かった後のやりとり♪
これはもう、麻薬ですね。やったことありませんが(^^;
リールの逆転音♪
今でも感覚が蘇って来ます。
私が釣った魚は、それほど大きなスチールヘッドではありませんので、さらに大きなスチールヘッドが掛かった際は、また違ったやりとりになったと思います。
魚が掛かった場所が浅いところでしたので、魚が流心に逃げることが無かったため、魚が川底に潜ることを意識しなくても良かったため、比較的楽に取り込み出来ました。
と言っても、数回ほど、魚の引きが強く、リールの逆転音させることになりますが、
ガイドのトッドからは、仲野さんに対し、ニューカマーは、魚の釣り方を良く知っている。
取り込みも完璧だったと仰って頂いたので、良かったのだと思います。
私自身もほぼ完璧なランディングだったと思います。
事前に仲野さんから教えて頂いたランディングテクニックはほぼ完璧に出来ていたと思います。
ランディングの際に重要なことは、
1.ロッドを立てない。
渓流釣り等では、魚のフッキングを完璧にするために、フッキング後にロッドを立てる動きをします。
スチールヘッドの場合、ロッドを上に上げると不用意にジャンプさせたり、魚が流心に潜りますので、ロッドを絶対に立ててはいけません。
ロッドは必ず、岸際に寝かせて魚とやりとりします。
2.ロッドティップではなく、バットで取り込む。
特に魚が寄って来た際は、ティップ側がかなり曲がります。
ランディングしてくれるガイドがいる場合、魚をガイド方向に誘導する必要がありますので、取り込んだ際にティップが曲がって来たら、若干後ろに下がるとバットを使ったやりとりになります。
下記写真は、仲野さんのスチールヘッドをランディングするシーンですが、自分の立ち位置と岸の間に魚を取り込もうとしていること、ロッドはしっかり寝かしていることがよくわかる写真だと思います。
今回は、テクニック編とのことで、キャスティングの方向、メンディングの仕方、ランディング仕方を中心に記載しました。
以上のテクニックは、何もスチールヘッドだけでなく、大きな魚とやりとりを行う際にも参考になると思います。
カナダ釣行(総括編)、次回は最終回となります。
今回のスチールヘッドの釣りを通してのマナーに関して記載します。
釣りのマナー、ガイドさんへのマナー、チップに関するマナー等々色々と気遣う場面がありました。
もちろん貴重なスチールヘッドを今後も我々が楽しむために、魚に対するマナーもあります(^^)v
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